経営コンサル・中小企業診断士のホワイトペーパー

ホワイトペーパーといいつつ、ブログです。

無職から独立診断士になって、1年間にやったこと

 「無職から独立診断士になって」というタイトルはシリーズになっていまして、前回は9月までにやったことをブログの記事にしました。

 こちら。

「無職から独立診断士になって、9月いっぱいまでにやったこと」

 

 2021年5月に中小企業診断士登録がされまして、2022年現在で登録後1年が経ちました。遠ざかっていたブログにもどりまして、今回は2021年9月以降、2022年4月までにやったことを記事にしますね。

 

プロコン塾は終わった

 2022年の3月で、城北プロコン塾はめでたく卒塾となりました。リアルで会場に集まっての講義は2回だけでした。群馬から出掛けますからZOOMでも悪くないのですけれどね。

 プロコン塾はどうだったか。

 正直、微妙なところです。網羅的にいろいろなテーマの講義があり、レポートを書き、事務局は前年の塾生。こんなものかなといったところです。

 

 プロコン塾が終わったら、今度は事務局です。といっても、9人で分担、担当になったITは得意な人におまかせで、それほど負荷はないのですけれど。

 

 つぎは事業承継のマスターコースを受講することにしました。こちらは、みっちり事業承継で10ヶ月です。

 課題図書があって、リストが送られてきましたから、すこし読みはじめました。今のところ3冊だったかな、読み終わりましたよ。でも先は長い。文庫の軽いやつから片付けています。

 

小説で貢献?

 東京都の協会で発行している広報誌 TokyoCOMPASS にはつづけて小説を掲載しています。第3号です。2022年の春号ですね。

 前回と似た展開の話になってしまいましたけれど、つづけて読んでいる人がいるのかいないのかわかりませんから、よしとしました。

 中小企業診断士業界へ貢献できたらよいと思っているのですけれど、効果のほどはわかりません。反響が届かないもので。反響があればツイッターでも、ブログでも、伝わってきそうなものですから、ないのでしょうね、反響。

 

 ホームページでの連載は第9話で止まっています。第20話まで書いて送ってあるのですけれど、編集部で検討してほしいところがあって、検討中? なのですかね。

 もしかしたら打ち切りかもしれません。それならそれで、ブログに投稿するからよいのですけれど。

 

事業再構築補助金

 群馬県の先輩診断士に指導してもらいながらのお手伝いで、事業再構築補助金の申請支援ですけれど、第6回に向けてまたお手伝いしています。

 第3回、第4回での成績は4件中2件の採択でした。不採択だった2件は再申請しています。

 

 採択されたうち1件は交付申請支援もお手伝いさせてもらって、交付申請の大変さがわかりました。見積もりが大量に必要なのですね。金額が大きいと相見積も必要になりますし。事業者が大変なのですけれど、支援する方も大変です。

 

 第5回の結果発表が6月の初旬あたりでしたか、近づいていますからドキドキです。

 

知財経営の研修会

 研修会の講義を受講したところで、前回の記事は終わっていました。ワークショップと同行訪問も終わりまして、カリキュラムは完了しました。

 ワークショップは架空の会社の新事業をプランニングするというもので、特許があったり、技術に強みがあったりする設定でした。

 3人のグループで取り組んだのですけれど、あまり勉強にはならなかった。モデルとなった会社を特定してチート的なやり方をしていました。それでいいのかって思いました。

 同行訪問は2時間のZOOM打ち合わせを見学しました。それだけ。

 

 期待はずれな研修会でした。

 

よろずは不採用

 よろず支援拠点のアドバイザーといいましたっけ、応募しました。それは前回の記事でお話したのですけれど、結果は、面接を受けて不採用でした。

 紹介があって、チーフアドバイザーの方に面談して、これはもう採用されるのだと思っていたのですけれどね、そうでなかった。応募が少ないとカッコがつかないから人数を集めるために声がかかったのか、肩透かしを食いましたよ。

 

 公的業務のうちなのですかね、報酬は低いしやりたい人が少ないから声がかかったのだと思っていました。

 報酬が少なくても公的業務をやりたい人は多いようです。毎月確実に収入が得られますからね。それを求めるなら勤めた方がよいのではと思ってしまいますけれど。定年退職して独立診断士になった人も多いからですかね。

 採用された人も定年退職したばかりでした。

 

2年目の抱負

 2年目になりました。どんな活動をしようか思案中です。

 

 ひとつの目標は、会社にする、です。経営コンサルの報酬は源泉徴収されるのですね。先輩診断士から報酬をもらうのに、源泉徴収メンドクサイから会社にしてくれと言われていまして、それで会社にしようと思っています。

 合同会社ですかね。司法書士事務所に勤務していたとき、何件か設立登記の業務をしましたから、自分で手続きします。

 

 会社を作ることと関係しますけれど、ふたつめの目標は営業ツールの開発です。ロゴを作ったり、名刺やホームページを作ります。せっかくだから、小規模事業者持続化補助金に応募して補助金をゲットしたい。

 

 営業ツールができたら、みっつ目の目標としては自分でお客さんをゲットしたい。今は先輩のお手伝いで、自分のお客さんはゼロです。あいさつ回りからはじめるのでしょうね。メールでアポを取るところから、ガンバります。

 

 これは3年目の目標になるかもしれませんが、東京に部屋を確保して、東京での活動をしたい。

 東京協会の城北支部にはいっていて、板診会にもはいっています。メーリングリストで仕事の案件情報がまわってきますから、これに応募したい。

 マスターコースがありますから、これは中央支部の公認マスターコースで、やっぱり東京です、東京に泊まるところが確保できたら便利です。2年目のうちにできたらよいなあ。

無職から独立診断士になって、9月いっぱいまでにやったこと

 5月いっぱいまでにやったことを書きました。今度は9月いっぱいです。4ヶ月分です。

 今回は、成果はまだ出ていないものの、この先に期待ができる芽が出てきたかなといったところだと思います。

 スケジュールを見直しながら思い出して書いてゆきますね。

 

6月は群馬県協会に入会

 前回5月いっぱいのときに書きましたけれど、群馬県協会は登録完了していないと入会させてもらえないのでした。5月下旬に登録番号が官報に載り、登録番号をお知らせ、会費を入金することで入会できます。

 すこしケチって6月入会ということにしてもらいました。会費は月割なものでね。

 

 それではってことで、研究会や部会に参加して積極的に活動するぞと思ったのですけれど、なんやら個人情報の関係なのか、研究会の内容や代表者の連絡先とか教えてくれません。入会希望の研究会を申告すると、研究会の代表から連絡がくるという仕組み。

 東京協会とぜんぜんちがう。入会してほしくないのですかね。メンドクセエ。

 

 ほかにも、群馬県協会はやりにくいところがあって、紙で通知が郵送されてきたり、研究会もズームを利用していなかったり、それでお休みになっていたり。やれやれだぜえ。

 群馬県協会には変わってもらわないといけませんな。だって、時代が変わっているのですからね。紙は廃止、郵送もなし、研究会やなんかの情報はオープンに。世の中の常識が協会の非常識では困ります。こんなことで他人の企業をコンサルできるのかって思ってしまいます。

 

プロコン塾はじまる

 城北プロコン塾がはじまりました。塾長として長谷川支部長がトップにいらっしゃって、毎回懇親会に参加くださいます。

 月に1回ですけれど、なんやかやありますからすぐに次の回がやってくるという感覚です。

 

 塚越先生の講義以降、先生が主要メンバーとして参加されている企業経営研究会にも顔を出すようになりました。リモート・バンザイ。近場の人たちはみなさんリアルでやりたがっていますけれど、グンマから参上するのは大変です。

 

紹介で地元の先輩診断士に会いにゆく

 プロコン塾の説明会でしたか、東京協会の荻野先生とズームでお会いしたときです。グンマから参加ですと話すと、群馬県協会の人を知っているから紹介すると言って、吉村先生をご紹介くださいました。地元群馬県太田市の診断士です。

 よろず支援拠点のコーディネーターもされていて、よろずへお邪魔しました。1回目は4月だったかな。群馬県協会のことや、どうやって活動して行ったらよいか、親切に教えてくださいました。6月だったかな、もう一度よろずに訪ねましたよ。

 さらに、吉村先生の推薦でチーフコーディネーターの小畑先生ともお会いしました。そこで耳寄りな情報をゲットしましたよ。近々コーディネーターの公募があるとのこと。公募になったらご連絡をいただけるということにまでなりました。ありがたい。

 

 地元太田市からはよろずのある前橋まで1時間半くらいかかります。車でないと行けないような不便なところにあるもので、コーディネーターに採用になったら車で通うことになります。大変。

 よろずだからいろんな相談ごとがもちこまれるのでしょう。幅広くいろいろなことに対応できるようにならないといけないし、きっと対応できるようになります。週に1回か2回のことだし、ぜひ採用されたいものです。

 実際に公募がありまして、面接をこれから受けます。

 

 ほかにも、協会の受託事業にお誘いいただきました。吉村先生、協会の副会長で、事業委員会の委員長です。

 国際支援の仕事もされていて、その経験をもとに本を出されています。エッセイ本かと思ったら、実務の内容が盛り込まれていて勉強になります。

 本を出す前の段階で、本を出すためのセミナーに通われていたのだそうで、そこで荻野先生と一緒になったそうです。そのおかげで荻野先生から吉村先生を紹介してもらえたという。いろいろなところに顔を出してみるものですね。

 

板診会の出前相談、BCP

 実務補習中に板診会に入会したのでした。研修を受けまして、板診会で受託している出前相談とBCP策定支援のお仕事を受けるための登録をしました。

 東京へ出てゆくの大変だし、いろんなことが流動的なもので、様子見をしています。これぞという案件があれば手をあげなければなりませんけれど。

 

小説が東京協会の広報誌に載るかも?

 私は小説を書く中小企業診断士ということになっています。自己紹介で一番食いつきがよいのが小説を書くんですよーと言ったときだとわかって、そういうことにしました。

 3月のことだと思います。板診会の研修会がありました。板診会は隔月で研修会があります。奇数月です。

 新人の自己紹介ということで私も話しましたところ、千種会長が小説を書くんだよねと話を振ってくれました。東京協会の広報部長の猿川先生が参加されていて、広報誌に小説を載せないかと提案してくださったのです。

 これはチャンスです。広報誌へ載せる小説を考え、企画書を書き、猿川先生へメールを送りつけました。

 

 広報部で検討してくださるということで、月日がたち、6月に広報誌へ小説を載せる方向で動き出し、7月からは具体的に話し合い、原稿のやりとりをして。

 なんと、10月1日に広報誌 Tokyo Compass に掲載されました。同時にHPで連載小説スタートしました。すごい。

 

広報誌(第2号から小説が掲載されています)

東京協会広報誌・機関紙 | 東京都中小企業診断士協会

ホームぺージ

連載小説 シンダンシ! | 東京都中小企業診断士協会

 

 広報誌は年2回発行で連続性がなく、スピンオフということにし、各回テーマを決めて小説にすることになっています。HPははてなブログに載せているものを基礎に連載します。

 多くの人に読んでもらえることを願っています。中小企業診断士の認知度アップに貢献できたらよいのですけれど。

 

先輩診断士のお手伝いで事業再構築補助金

 群馬県協会の受託事業に参加するための研修会がありまして。吉村先生が参加するとよいよと教えてくださったものです。もちろん研修に申し込みました。

 

 研修で一緒の班になった先輩診断士にやらないかと誘われたのが、事業再構築補助金の申請支援です。案件をいくつも抱えていて、忙しいから新規案件を手伝ってほしいとのことでした。

 事業再構築補助金の申請支援は難易度が高いらしい、先輩に教えてもらいながらやれるなら最高ではないかということで、ぜひやらせてくださいとお答えしました。

 この先輩、事業再構築補助金第2回で何件か採択されていて、県内でもトップクラスみたい。とてもラッキーです。

 でも、もう8月の終わり。面談に同行し、聞き取り調査に3時間、先輩と打ち合わせし、私がメインで事業計画を文章にすることになりました。勉強になります。締切は9月21日でしたっけ。時間があまりない。

 

 翌週も面談、今度は現地を見に行きました。計画はほぼ固まり、文章を書いてゆく段階に。そこへもう1件の依頼が。先輩は手がいっぱいだから私がやれるなら受けるとのことで、新規案件をもう1件受けてもらうことに。忙しくなります。

 

 2件目は面談を1回。1回で現地も見ました。飲食店だったもので、お店の料理も食べさせてもらったり。これはよい事業計画書を書かなければなりません。

 もう1回はズームで面談しました。あとは先輩の指導を受けながら書いてゆきます。

 

 思った以上に事業再構築補助金の申請支援はタフでした。締切の前の週にワクチンの2回目接種をしたものだから余計です。

 ともかく、お手伝いした2件も申請が完了してメデタシです。あとは結果を楽しみに待つだけ。

 

 そうそう、成功報酬から私への報酬を出してくださるということで、採択になればお財布も潤います。

 補助金の書面審査で月に2万円くらいしか稼げていませんからね、これは大きい。仕事を見させてもらって、進め方を教えてもらい、さらにお金がもらえる。素晴らしいことです。

 

 また次回の事業再構築補助金の支援をお手伝いさせてもらえると思います。ひとりでも支援ができるくらいに修行を積みたいものですね。

 

知財経営の研修会

 経済産業省の関東経済局が実施する知財経営支援の研修について、協会のメルマガでお知らせがありまして、ちょっと面倒な設問に答えながら応募しました。そう、選抜なのです。応募者多数の場合でしょうけれど。

 どうせダメだろうと思っていたのに、採用というのですかね、研修に参加できることになりました。

 座学、ワークショップ、実践というコースになっていまして、最終的には実際の支援を経験できるのです。すばらしい。

 

 知財経営というのはいま盛り上がってきているテーマではないかなと思います。私の世界ではそうです。弁理士の勉強もしたいなと思うくらいに。

 

 9月いっぱいということでいうと、2日間の座学が終わったところ。ワークショップの準備中です。これからが楽しみ。

 

プロコン塾のレポート進捗

 プロコン塾のレポートについては別のブログで記録をしているのですけれど、止まっています。

 というのも、緊急事態宣言のせいです。

 

 創業支援、商品開発コンサルをやりたいと思っていまして、レポートもその方向でと決めました。創業しようという人を見つけるのは無理だから、創業して数年くらいの経営者の方にインタビューして、レポートの内容もインタビューから考えようという目論見で進めていました。

 創業支援補助金の採択者リストなどを利用してインタビュー先候補をピックアップしたあたりで緊急事態宣言となりました。

 事業再構築補助金申請支援で経営者の方に面談に行ったりしていたのですけれど、インタビューの申し込みの方は遠慮しました。依頼があって支援に行くのと、こちらから話を聞かせてくださいと言って面会をもとめるのでは、まるっきり逆ですからね。

 

 緊急事態宣言が明けるということになりました。9月末です。いよいよかということで、2件ほどインタビューの申し込みをしました。

 別のブログにまだ書いていないけれど書く予定だから詳しくは書きませんけれど、2件ともインタビューに成功しました! 緊急事態宣言が明ける前にね。なんだったんだ待機時間は。

 さて、つぎはどちらの経営者の方にアポを取ろうかと思案中です。あまりよさそうなところがない。美容院にインタビューしても、私がもとめる話は聴けなさそうですからね、一応選んでアポを取ります。

 

今後

 まず、知財経営支援の研修で実際の支援ができる予定です。それから、県協会の受託事業で補助金申請支援、経営改善計画策定支援ができそうかなといったところ。

 よろず支援拠点のコーディネーターに採用になれば、週に1回くらい通うことになって、多種の相談を受けることができるはず。セミナーをやれるかと小畑先生に聞かれた気がしますけれど、採用されたらセミナーをやることになるのかもしれません。それはそれで楽しみです。

 事業再構築補助金の申請支援もお手伝いさせてもらえると思います。

 

 すこしづついろいろなことが進んでいる感じがあります。なにがどうなるかわからず、スケジュールをいっぱいに詰め込みたくはないなと思います。チャンスをつかむには体があいていないといけませんからね。

 また3ヶ月後か4か月後に活動報告します。

事業再構築補助金は、中小企業診断士にサポートを頼めばよいのに

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 コロナ関係で事業再構築補助金がありまして、予算額が1兆を超えるらしく補助金で新規事業に打って出よう、とりあえず補助金くれという事業者さんが多く補助金申請したようです。

 サイトはこちら。事務局はパソナだそうで。なにも言うまい。

 

結果が公表されました

 上のリンクしたページ、採択結果というボタンから採択結果ページへいけます。

 採択結果ページの冒頭部分、文字が薄くてわかりづらいのですけれど、「第1回公募結果の概要について >」というリンクがあります。

 ポチッとやると、PDFファイルが開きます。リンクわかりにくいからPDFファイルへのリンク貼っておきますね。

 https://jigyou-saikouchiku.jp/pdf/result/koubo_kekka_gaiyou01.pdf

 

 さて、この記事で注目したいのは、PDFのスライド最後のページです。「認定支援機関別応募・申請・採択状況」というタイトルのグラフ。

 税理士、税理士法人多すぎません? ということ。

 中小企業診断士、すくなすぎません? ということ。

 

事業計画は中小企業診断士に書かせろ

 税理士と診断士で、応募数がかなり違うのに採択数はほとんどかわりません。

 なぜでしょう。

 

 補助金に応募する企業は、認定支援機関と一緒に事業計画を作成して申請書に添付するのですよね。

 税理士とか中小企業診断士とかが認定支援機関になっていて、補助金申請に関わっていると。私は関わったことないものでよくわかっていませんけれど。

  

 ここですね、事業計画。事業計画を作るのは診断士が得意ってことです。だから税理士より採択率が高い。実現可能な事業計画を作るサポートができるのは診断士です。

 といっても採択率、それほどでもない気がしますけれど。もっと採択率高くないと威張れませんね。

 

 中小企業、税理士と取引はあっても、中小企業診断士を利用したことがないというところがほとんどでしょう。

 それで応募は税理士が診断士を圧倒しています。中小企業診断士知名度が低すぎるということですかね。

 

 でも、今回わかりましたよね。事業再構築補助金中小企業診断士に依頼しろってことです。

 

どうやって中小企業診断士に依頼したら

 中小企業診断士、ベテランで能力のある人たちは新規のお客さんが補助金申請頼んできたって手が回りません。顧問先とか既存顧客のサポートに忙しいのですね。

 もともと紹介もなしに依頼は受けないという人も多かったりします。

 突然依頼しようとしても受けてもらえないのです。

 

 ベテランがダメなら若手で。ということで補助金バブルと言われたりしています。

 ベテランはこれまで生き残ってきた優秀な人たちですけれど、若手はいろいろなのでしょうね。採択率がそれほど高くないというのは、この辺に原因があるのかもしれません。知りませんけれど。

 

 

 はい、私は診断士1年目のぴよぴよです。補助金申請にも関わっていません。だもんで、税理士に頼もうが、診断士に頼もうが知ったことではないのです。

 そんな人間が書いたことですから、診断士に補助金サポート頼めば100%採択されるって書いてあったじゃないか(書いてない)と言われても、知らんがなとなります。

 依頼する方はご自身の考えに従って決めたらよろしいかと。データを見ると、そういうことかなというお話でした。

中小企業白書を一緒に読みませんか―第 1 部第 1 章( 3 )

  前回の記事はイレギュラーに、新人中小企業診断士の活動報告になりました。今回はもとにもどって中小企業白書を読み進めます。

 

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第3節 雇用の動向

 第3節は雇用についてです。

 はじめに完全失業率と有効求人倍率のグラフ<第1-1-48図>です。

 なんで率を見たがるかなー。しかもグラフの目盛が違うし。毎度のことですけれど。はい、グラフ描き直しましょう。こちら。

 

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完全失業者数・有効求人数の推移

 率ではなく数にしました。目盛は Y 軸のみの単位は万人です。わかりやすい。見た目は白書に載っている率のグラフとかわりません。描きなおした甲斐がない。

 コロナで求人が減っている勢いがすごいものです。リーマン・ショックどころではありません。

 リーマンはゆっくり進行しましたからね。日本では何年か前からサブプライムローン問題なんて言ってアメリカの経済が失速することは予測されていました。ある程度準備できていたからゆっくり影響が出たということでしょうか。

 失業の方はリーマン・ショックより傾きが小さい気がします。もとが人手不足の状況だったからですかね。

 どちらもリーマンショックのときより変動幅が小さいのは、今まで見てきた統計と同じです。

 

 つぎの<第1-1-49図>です。「従業者と休業者の推移」とあって、またグラフが。もしかしてツッコミ待ちなのですかね。

 白書は従業者が減ってその分休業者が増えてと言いたいのでしょうけれど、縮尺が合っていません。インチキくさい。まったく信用できません、こんなことされると。

 だいたい、まえのグラフで失業者がググッと増えていたのになんですか、休業者の多くは失業に至らなかったって。そんなことでやれやれなんてひと息ついてほしくありません。休業させるくらいだから、そりゃすぐにクビにするつもりはないでしょうね。

 ではグラフを作り直してみましょう。

 ということで元データを取りにゆきます。総務省労働力調査」とありますから労働力調査のデータですね、すぐにたどりつきますが。が! ありません、こんなグラフみたいな数字のデータ。どこからきたのでしょう白書のデータは。就業者だ、雇用者だ、農林業だ、非農林業だといろいろ数字があるのですけれど、白書の元データに当たるものは見つかりません。

 休業者は出てきました。労働力調査ではないみたい。「新型コロナウイルス感染症関連情報: 新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響」ということで公表されているデータです。こちら。

  独立行政法人労働政策研究・研修機構
 「新型コロナウイルス感染症関連情報: 新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響 国内統計:休業者数」
 https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/c23.html

 

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就業者と休業者

 

 ブルーが就業者で左の目盛、オレンジが休業者で右の目盛。

  ブルーの就業者数は5800万人分ぶった切ってひとつの絵におさめています。Y 軸の縮尺はふたつのグラフで同じです。下から上まで1000万人分です。

 4月から6月にかけて休業者が減っています。この頃は就業者減っていませんから、たしかに休業はクビにつながらなかったとわかります。

 3月から4月で100万人くらいクビになっています。横の線は200万人ごとに引いてありますからね。

 就業者と従業者で、用語が異なるのがひっかかりますね。元データが就業者だから就業者にしましたけれど、白書の方はなにかデータをいぢってあるのでしょうか。

 

 白書のグラフ、 インチキくさい。ブルーの線は雇用者から休業者を引いて描いたんではないかと疑います。

 作り直したグラフでは就業者が減ってあまりもどっていない印象ですけれど、白書のグラフでは休業者が復職して従業者ももどったみたいな印象です。

 余計な加工は意味なく、インチキくさいという印象だけを与えます。やめてもらいたいものです。

 

 休業で乗り切ろうという企業と、クビにしちまえという企業。勤める企業で扱いの差が鮮明になったということですかね。従業員の扱いの悪い会社には早めにおさらばして次の会社を探した方がよろしいかと思います。ピンチの時に切り捨てられます。

 

 このあとも第3節つづいてゆきますけれど、このブログ記事では扱いません。こまごましたことで興味が湧かないと言ってはなんですけれど。時間は足りないものですからね、有意義に使いたいものです。

 よろしかったら、次回も中小企業白書を一緒に読みましょう。

無職から独立診断士になって、5月いっぱいまでにやったこと

 東京都中小企業診断士協会 城北支部に入会しまして、広報部に所属することになりました。

 ホームページに載せるコンテンツを募集しているということで、広報部員として率先して記事を書かねばなるまい、そう考えて新人として記事を書きました。

 1時間ほど夜なべして記事が書けました。さーて、投稿のフォーマットはどうなっているかなと調べましたところ、研究会などの活動報告的な記事を募集していました。私の出る幕なし。

 

 宙ぶらりんとなった記事、ブログに使い回せばいいやということで、今回は中小企業白書を読むのをお休みして、

「無職から独立診断士になって5月いっぱいまでにやったこと」

をお送りします。

 

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自己紹介

 群馬県在住、群馬県協会にも所属しています。
 城北支部では広報部に所属、城北プロコン塾に入塾しました。
 実績は、まだない。

 

無職から独立診断士になるまで

 無職で中小企業診断士試験に挑戦しました。ずっと部屋に引きこもって勉強ばかりやっていました。

 といいたいところですけれど、部屋に引きこもってはいても勉強ばかりではありません。小説を書いたり、エッセイ風の文章を書いたりしてネットに公開していました。カクヨムというサービスを利用しましてね。

 

 3度目の受験で2020年度合格しました。2次試験で苦戦しまして、2次試験を3度受験したのです。合格してよかったぁ。

 

 さあ、実務補習です。どんなことをやるのかわからず、本を読んでみました。寺嶋直史「事業デューデリジェンスの実務入門」うん、なるほど。
 実務補習用の資料が届き、手引きもありました。手引きの内容と「デューデリジェンス」本は似ていました。本の方がすこし丁寧かな。

 群馬から東京へ出て実務補習。生活の乱れた引きこもりですからね、ホテルに前泊で挑みました。気合十分。
 でも東京は怖いところ。迷子になって遅刻したことも。ドンマイ。

 

 どうにか実務補習をクリアし、登録申請です。
 と、その前に。2社目の実務補習のあと、板診会に入会しました。千種会長が実務補習2社目の指導官だったのですね、実務補習終わってなくても入れるよと、入ったほうがいいよとアドバイスがありまして、早いに越したことはない、入会したのです。

 

 登録申請をしたら次は開業届けです。ネットで調べて、さっと届出書を作成、税務署へ提出。手でもっていきました。身分証明書くらい見せましたかね、とてもアッサリ。受け取って、控えにスタンプ押してもどしてくれただけで完了でした。

 

独立、診断士(仮)

 まだ登録申請中ですから、診断士ではないけれど、独立はしました。無職を卒業し、個人事業主です。メデタイ。

 バリバリ活動するぞ。ということで、群馬県協会へ入れてくださーいとメールしました。
 お返事は、会長が面談するというもの。日程を調整して県庁所在地、ちょっと遠い、へ。
 なんと、診断士登録完了を待って入会とのこと。えー、いつだよ! となり、方向転換。まずは東京協会に入会しよう。

 

 ここまでで、4月の下旬になっていました。群馬県協会にはいれないとなり、すぐに東京協会に入会というように書きましたけれど、4月は半分くらい勉強してだらだらしました。

 勉強は好きなのです。あと、説明会などZOOMで参加できるものにいくつか顔を出しました。

 

 東京協会は城北支部へ入会しました。準会員ですね、登録までは準会員。城北プロコン塾に申し込みもしました。
 合宿を売りにしていたり、プレゼン指導に力を入れていたり、各支部特徴を出しています。城北支部はレポート作成ですね。1年かけて取り組むことになります。

 

 専門としたいのはスタートアップ支援、研究開発マネジメントとかイノベーション・マネジメントなんていう分野。大きくMOT(マネジメント・オブ・テクノロジー)ですかね、テクノロジー・マネジメントともいうようです。

 スティーブン・G・ブランク「アントレプレナーの教科書」を読んでいまして、これをネタに実践されているか、実践したらうまくいくのか、そんなことを調査してまとめられたらよいかななんて思っています。できるかどうかは知りません。

 

仮がとれて、独立診断士誕生!

 3月に登録申請をしましたから、登録は5月の頭、官報掲載は5月中ということですけれど、5月になってしまえばこちらのもの、独立診断士ですと名乗りはじめましたよ。
 どこで名乗っていたかというと、ツイッターです。ツイッターをやっているのです。実務補習がはじまるまえに情報集めを兼ねてアカウントを作成し、始めました。

 フォロワーは67人。あまり多くありません。ツイッターやってる方、フォローしてください!

 

 5月はなにをしていたかというと、このブログを書いていたかな。中小企業白書を読む記事。ボリュームがたっぷりなもので、1節分でひとつの記事にしています。まだ2個しか記事書けていません。

 

 なにをしていたのでしょう。ほかには、動画を作り始めたかな。広報部の活動の一部で動画を作り始めたのが5月だったかもしれません。6月にはいった今も作りつづけていますけれど。大変です。

 昨夜、完成してユーチューブに挙げ、見るべき人が見られるようにしました。限定公開というやつです。

 

 5月21日官報掲載され、登録証が届きました。登録番号が必要という群馬県協会にもやっと入れてもらえます。年会費をケチって6月1日入会にしてもらいましたから、5月いっぱいということだと、まだ入会できていませんけれど。

 

活動内容

 独立診断士になったといっても、補助金の書面審査をちょろっとやったくらいで、診断士の活動はほぼできていません。俺たちの冒険はこれからです。

中小企業白書を一緒に読みませんか―第1部第1章(2)

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2021年版中小企業白書第1部

 

 前回の記事では2021年版中小企業白書の第1部第1章の第1節を読みました。

 コロナの影響は瞬間的に大きく、しかも揺り戻し後もリーマンショック東日本大震災で最大限落ち込んだときよりまだ悪い状況なのでした。

 大企業を含む大きな視野での話から、第2節では中小企業を対象とした調査からの考察がはじまります。

 

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第2節 中小企業・小規模企業者の現状

 はじめに、中小企業に聞きました、コロナの影響ありますかと<第1-1-11図>。2021年3月の調査だそうで、もう収束したと答えている企業があったりします。まだまだこれからなんではないかと思いますけれど。

 ともかく、予想どおりの結果でしょう。次。

 

 今度は規模別で推移を見ています。<第1-1-12図>です。

 白書の本文では、2014年以降ゆるやかな回復基調といっていますけれど、リーマンショックからの回復のときのような傾きになはならず、ゆるやかといってもゆるすぎです。2019年のうちにさがりはじめていますしね。

 消費税は中小企業にとって悪です。

 

 つぎに地域別に見ていますけれど、パスでいいですね。地域による差は見られません。

 業種別も言うことはありません。

 

 売り上げを大企業と中小企業で比較しています<第1-1-16図>。

 従業員数で言ったら大企業3割、中小企業が7割ですよね。それなのに大企業の売上の方が総じて高い。この傾向は東日本大震災のあとからつづいています。どういうことでしょうね。

 中小企業は大企業の下請けってことが多いでしょう。大企業、下請けに払いが悪くなった? 分配の問題かもしれません。

 

 経常利益で見ると<第1-1-17図>。中小企業と大企業、全然ちがいます。

 売上とちがってリーマンショック前から中小企業に利益は少なかったのですね。リーマンショック後は売上まで差がつき、経常利益はもっと差がついたということです。

 もう一度言いますけれど、大企業3割、中小企業7割の従業員数です。中小企業、食い物にされているのではと心配になります。

 

 コロナが広がった2020年の業種別の売り上げを四半期ごとに見ています<第1-1-18図>。前年同期比です。

 娯楽がひどいことになっています。公的なサポートが必要だと思われますね。

 

 投資を大企業と中小企業で比較しています<第1-1-19図>。利益が少ないのだから投資だって少なくなるよねってことがわかります。

 東日本大震災前から投資はずっと減っていて、そのあとは最低ラインを維持していた感があります。

 大企業なんて経常利益が増加していたのですけれどね。投資しないで内部留保していたわけです。景気悪くなりますよね、そりゃ。

 

 

 規模別、業種別に投資を実施した企業の割合をあげていますけれど、言うことはありません。

 

 設備が余っているか足りないかの調査<第1-1-19図>は、企業規模より業種で判断がわかれるのだなとわかります。

 投資計画<第1-1-20図>は、調査期間が短くてなにがなにやらわかりません。載せる意味あるのか。

 

 ソフトウェア投資<第1-1-24図><第1-1-25図>。中小企業は設備投資もままならないのだからソフトウェアにも投資できませんよねってことですかね。

 大企業、リーマンショックから回復基調になるまで一貫して投資額が減っています。競争力なくなりますよね、そりゃ。2018年くらいからあがっています。経常利益が2017年くらいから増加して、タイムラグがあってソフトウェア投資を増やしたとかかな。

 

 投資計画は調査期間が短いのは設備投資と同じ。言うことはありません。

 

 研究開発投資<第1-1-27図>。これは売上に対する割合です。

 売上高が変化するから割合で示されてもな、ということで元データを探しに行ったのですけれど、元データは大企業と中小企業でわかれていません。どうやってこのグラフ作ったのでしょう。

 ともかく、利益の少ない、設備投資もままならない中小企業は研究開発にまわすカネだってないってことですね。大企業にますます水をあけられてしまいます。

 

 

 しばらく飛ばします。白書のページで33。貸出金の推移<第1-1-35図>です。

 東日本大震災以降、ずうっと増えています。

 売り上げも、経常利益も増えていないのに借金ばかりが増えています。借金漬けの中小企業が多いってことでしょう。

 つぎの倒産件数を見ると2010年から減っていますけれど、2015年までかなりの勢いで減っていて、バブルの頃の倒産件数の少なさに迫っています。

 借金でしのいでいるってことでしょうね。売上もロクにないのに借金でしのいで企業を存続させてもよいことはありません。もうダメっていう企業は倒産させるべきでしょう。

 自民党が政権に返り咲いてベノミクスなんて言っていたころからの傾向です。ロクでもなかった、アベノミクス。いまも方針を引き継いでいるのでしょうけれど。

 

 最後に商店街の話になります。イチイチ取り上げませんけれど、商店街はキビシイ。

 わが町も商店街と言えるような商店街は絶滅状態です。もうありません。

 かわりにイオンモールがありますけれど。イオンモールも私はめったに行きません。普段の食品スーパーのほかは、ほとんどアマゾンです。

 

 モール型ショッピングセンターのよいところは、自転車が乗り入れてこないし、看板がでっぱっていないし、屋内でキレイだし、トイレだって利用しやすいし、ちょっといい店が揃っているし、ということ。

 モール型のショッピングセンターに商店街が勝つのはとてもむづかしいと言わなければなりません。

 

 第2節を見終わりました。次回の記事では第3節 雇用の動向を一緒に読みます。

中小企業白書を一緒に読みませんか―第1部第1章(1)

 2021年4月23日に中小企業庁中小企業白書を公表しました。下のリンク先サイトからダウンロードできます。

 ・中小企業庁:中小企業白書

 このブログ、ホワイトペーパーと題していますけれど、今回は中小企業庁のホワイトペーパーを記事にしてしまいます。白書を見ながら記事を読んでください。

 

2021年版中小企業白書を読む

  2021年版中小企業白書では、2020年のデータが載ってきます。新型コロナ感染症の影響がデータで見られます。注目ですね。

 中小企業白書はおおきく3個にわかれていまして、

  • 第1部 令和2年度(2020年度)の中小企業の動向
  • 第2部 危機を乗り越える力
  • 令和2年度において講じた中小企業施策

 と、こんな構成になっています。このブログでは第1部と第2部をご紹介します。

 3番目の施策報告みたいのはスルーします。

 

第1部 令和2年度(2020年度)の中小企業の動向

 さっそく第1部からご紹介したいところですけれど、この第1部も3個の章にわかれています。さらに章は節に。メンドクサイことです。

 3個の章タイトルはつぎのとおり。

  • 第1章 中小企業・小規模事業者の動向
  • 第2章 中小企業・小規模事業者の実態
  • 第3章 中小企業・小規模事業者の方向性

 章といっても、ひとつの記事で扱うにはボリュームがありますから、記事は章の中の節の単位で取り上げてゆきます。つぎの記事で第1章第2節を取り扱います。それでタイトルに第1部第1章(1)とついているのです。

 

第1章 中小企業・小規模事業者の動向
第1節 我が国経済の現状

 前置きが長くなりました。やっと、第1章第1節から。

 

 はじめに白書ではGDPを取り上げています。<第1-1-1図>のグラフによると2020年のGDPは前年比 - 4.8%でした。

 でもこれ、前年比だけ見せられても感覚的にわかりません。親切ではありません。GDPの元データがあるんだからそっちも出してもらった方がわかりやすい。生のデータを見たうえで、では前年比で見てみましょう、ならよかったのですけれど。

 よく1次データが大事だというのに、ないがしろにしていることが多いものです。仕方ないから、自分でデータをもらってきてグラフにしました。こちらは変化率ではなく実際の金額です。見た目しょぼいけれど我慢してください。Y軸の単位をつけ忘れましたけれど、10億円だそうです。

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内閣府「国民経済計算」のデータをグラフ化

 額が大きいから変化はあまり大きく感じませんね、Y軸を0からはじめずに400000とかにすれば上がり下がりを拡大して見られるのですけれどね。せっかくだから、実際はこうですというところを見ておいた方がよいかと。

 リーマンショック以降なんとなく成長していたGDPが2020年でガクンと落ち込みました。でも金額的にはリーマンショックのときよりGDP大きいのですね。

 

 

 GDPの次の話題は消費です。見ていきましょう。<第1-1-2図>のグラフです。

 消費総合指数ってよくわかりませんけれど、内閣府で発表しています。

 

 消費は2020年5月に最小値をとっていて、2015年の消費を100として85くらいです。15%の減少。

 消費指数はリーマンショックのあと、順調に伸びていた感じがあります。2011年の東日本大震災でぐっとさがりましたけれど、すぐにもとの路線にもどっている印象です。

 2014年にピッと上がって一気にさがっています。これ、消費税です。駆け込み需要があって、そのあと増税でドカンと一気に消費が冷え込みました。

 以降はリーマンショック後の増加傾向が消えて、小さな変動はあるものの横這いでした。

 政府はなんの手も打たなかったのか、手を打ったけれど効果がなかった、無能だったということなのか。どちらにしても、ダメという評価になりますね。政府としてダメです。

 白書では、Y軸の目盛が80からはじまっていて、縦に引き伸ばされたグラフになっています。小さな変化が大きく強調されて見やすいといえばそうですけれど、やっぱり全体を見たうえでのほうがよいのではないかと思います。

 データをもらってきてグラフにしましたから貼りつけておきますね。

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内閣府「消費総合指数」より2007年から20021年2月まで

 消費総合指数は2020年5月でしたね、最小値をとっています。リーマンショック東日本大震災よりもさらに小さな値になりました。その後揺り戻しがありますけれど、東日本大震災ころの値にすぎません。コロナ恐るべし。

 

 コロナのことは置くことにしても、消費って小売り、サービスの売り上げ合計とほぼ等価でしょう。政府のせいで割を食っているわけです。

 

 2021年はコロナがさらに猛威を振るっています。次の白書ではどうなっていることか。緊急事態宣言の効果が薄くなっていて、それほど消費が落ち込んでいなかったりしますかね。

 それにしても、消費税に手をつけないことには、どうにもならないのでは。逆に消費税をあげるなんて言っている政府。自民党政府が倒れるのが先か、中小企業が倒れるのが先か、みたいな戦いなのでは。

 

 つぎに<第1-1-3図>。今度は2019年から2021年2月までの短期間のデータになっていて、消費総合指数の2007年からのグラフに対して時間を引き伸ばしたようなグラフになっています。

 せっかくだから、消費総合指数と合体して2007年からのグラフを作成しました。

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経済産業省「業種別販売額指数」と合体

 消費総合指数だけのグラフより縦も横も大きくしました。 ごちゃごちゃしたグラフになったもので。消費総合指数はいらなかったかな。

 

 卸売を見ると、リーマンショックで指数が一気に下がってしまいました。次に消費税の増税でも押し下げられています。

 小売りは卸売りとちがう動きをしていますね。リーマンショックの影響もわからないし、消費税の影響も。季節変動による動きが大きいようです。

 小売りが卸売りに対して強くなっていて、消費の変動は卸売りにかぶせられたと見るのが妥当なのかもしれません。

 

 コロナの影響は白書のグラフを見た方が拡大されていてわかりやすい。ここでも小売が強く卸売が弱いということが見て取れます。

 プラスの動きは小売に大きく出ていて、マイナスの動きは卸売に強く出ています。卸売からしたら、こういうイレギュラーな変動は勘弁してほしいところでしょう。

 2020年11月以降の動きはいま言ったことと逆に、卸売が回復して小売が小さくさがっています。なんらかの調整作用がはたらいた結果かもしれません。

 

 

 消費が冷え込んでいる。小売より卸売に負の影響が大きい、ということがわかったのですけれど、サービス業はどうなっているでしょう。

 ということで、白書ではサービス業を取り上げています。

 

 <第1-1-4図>です。これは前年同期比のグラフです。サービス業も季節変動が大きいのですかね、前年比で見るのがよいということでしょう。今回はグラフを作り直しません。白書のグラフで見ていきましょう。

 サービス業では、飲食・宿泊、生活関連サービス・娯楽への影響が大きい。情報関連と運輸・郵便は影響少なめ。

 コロナの影響ですから、簡単に想像できる結果です。

 飲食・宿泊には補助金が出たりとか政策的にサポートがあったりとかするわけですけれど、娯楽はどうなってしまうのでしょう。心配ですね。

 

 白書ではつぎに鉱工業を見ています。コロナの影響で消費が減り生産を押さえているとも、従業員を出社させないという感染対策のせいで生産量が減ったとも言えます。

 なにとも言えませんから、このくらいで。

 

 つぎに輸出と輸入で、グローバルな話へ。アメリカ、EU、アジアというくくりでグラフにしています。特に述べることはありません。

 海外現地法人の売り上げもパスします。

 訪日外国人。うん、世界的に人の移動が制限されていますからね。

 

 

 第1節はここまでです。丁寧に見すぎですかね。メリハリをつけて第2節以降も見ていきましょう。